4. 村上さんのアトピー改善の軌跡

村上さんは引退後、まず現役時代には制限のあった食事の見直しから取り組んでいった。グルテンフリーのレシピを調べて自炊するようにもなったとのこと。

この日も手作りのグルテンフリーバナナケーキを持参してくれた。

「アトピーに良いと言われるものって色々あると思うんですけど、きちんと納得して始めたものとしては、乳酸菌がありますね」

実際にその乳酸菌を約3年間に渡り毎日摂取し続け、今が人生で1番良い状態だと言う。
「私は納得しないと摂り入れたくないんです」と言っていた言葉通り、昨年には村上さん自ら亀田製菓にインタビューに訪れた。亀田製菓は、K-2乳酸菌(植物性ラクトバチルス乳酸菌)がアトピーに有用性があるという研究を発表している。

「アトピーに関して言うと乳酸菌ってどれでも良いわけじゃないらしくて。亀田製菓さんが発見したK-2乳酸菌(植物性ラクトバチルス乳酸菌)は、何百種類もある中から厳選されてたり、人のアトピーにも有用性が証明されてたりして。なるほどなって」

そのときに村上さんが聞いた内容をわかりやすくまとめたサイトがこちら。

話を聞けば聞くほど「乳酸菌、強すぎ(笑)」と思ったそう。

「まず最初に気づいたのは、始めて1ヶ月くらいしたときに、なんか朝すっきりしているなって思ったことです」

「多分夜中無意識に掻くことが減っていて、それで朝もすっきりできて。それまでは掻くと傷口がまた痒くなる悪循環だったので、それがなくなったことで、自然と日中も気づいたら掻くことが減っていたんです」

夜通しぐっすり眠れるということは普通の人にとっては当たり前のことだが、ずっとアトピーに悩んできた村上さんにとっては、意味の大きいことだった。

「やっぱり自分が苦しんできた分、今悩んでいる人には伝えたいっていうのはありますね。なんとかしてあげたいけど、道端でいきなり声をかけるわけにもいかないし(汗)」

「インタビューで聞けた内容は、もっと多くの人に届けば良いなと思います」と、村上さん。

「絶対に言いたいことは、長い目で見て欲しいってことです。やっぱり、パッて治るものって、絶対やめたらパッて戻ってきますし。倍になって」

「続けるのは大変ですけど、私の場合頑張ってるのが楽しいんですよね。健康的な生活してる私かっこいい〜って(笑)。そう思えることが、長く続けるには1番大切だと思います」

お母さんからも、やはり同じセリフが返ってきた。

「長い目で見ること、気にしないことが大事だと思います。アトピーだろうがそうでなかろうが、親からすれば本人が自身を持って生き生きと過ごしてくれることが1番良い。
焦らず自分のペースを大事にしてほしいですね」

村上さんの言うように、このメッセージが1人でも多くのアトピーに悩む方に届くことを願ってやまない。

このインタビューは、緊急事態宣言解除後の6月に、十分な社会的距離を保ち感染症対策を徹底した環境で行いました。