【17歳からアトピーに悩まされてきた過去。諦めないことで分かった体質改善の重要性】

北海道札幌市で生後9か月の娘さんを育てながら、看護師として働く川田成未さん(28歳)。※取材時(2023/03)

両親ともにアトピーの症状が無いものの、17歳で突如アトピーを発症し、長い間壮絶な悩みに苦しめられてきた。

しかし2年前、ある研究との出会いをきっかけにかゆくなる頻度が激減。今ではご家族と笑顔いっぱいな日々を送っているという。

今回は、川田さんのご自宅に直接伺い、アトピーと向き合ってきた11年間を振り返って頂いた。

▼川田さん直接インタビューは動画でもご視聴いただけます。

1.突然のアトピー発症、気付けば掻くことが癖になっていた

川田さんにアトピーの症状が現れたのは、高校2年生のときだ。

小さい頃から猫や花粉に対して湿疹が出ることはあったが、突然比べ物にならないほどの湿疹とかゆみに襲われた。

「ちょうど冬の体育大会の時期で、毎日バスケの練習をしていたんです。普段運動しないタイプなのにいきなり大量の汗をかいたからか、気づいたら首や脇の下に経験したことがないほど湿疹がぶわーっと出て。 すぐに病院に駆け込みたかったんですけど、湿疹の場所が脇だったので先生が女性の皮膚科医を探すのに苦労しましたね…

ようやく受診できた時には「汗や接触性による皮膚炎、いわゆるアトピーだね」と診断を受けたそうだ。

「実は兄もアトピーで小さい頃から何年も苦しんでいるのを傍で見て来たので、簡単に治らないって気づいた瞬間に、この先が不安になりましたね」

病院で処方された強いステロイド薬を塗るも、やはり掻きむしってしまうことは多かったという。

集中するとどうしても掻いちゃうんですが、周りの視線が気になって…。 休み時間になるとトイレに逃げ込み、ボリボリ掻いては何食わぬ顔で出てくるっていうのを繰り返していましたね」

2.人の目に怯える日々。自信が持てず人間関係にも影響が。

高校卒業後は専門学校に通い看護師の仕事に就いた川田さん。
神経科で難病のお子さんを担当しているため、勤務時間も不規則なうえ、仕事中は常に気を張りつめていたという。

「自分のケアをする余裕が全くなくて。結婚前は料理も苦手だったので、食事も納豆ご飯とかで簡単に済ませちゃったり。そんな生活をしていたら、かゆみは背中や関節部分にも広がって、どんどん悪化していきました。上半身の手が届く部分は特に酷かったですね」

「仕事から帰ってきてやっと休めると思っても、 布団をかけると体が温まってかゆみのスイッチが入っちゃうんです。それで睡眠中も無意識に掻いちゃうし、毎朝爪の間に黒っぽい血や皮膚片が溜まってるので、自分汚いなってみじめな気持ちでいっぱいでしたね

職業柄、ご自身の肌状態を記録していた。(2021/05)

アトピーであるがゆえに、女性として諦めてしまったことも多かったと話す。

「肌が出ている服はもちろん避けていたし、傷口はいつもジュクジュクしてて。浸出液が服に付いちゃうのが怖くて白い服は到底着れなかったです」

首、背中など上半身全体が傷だらけに。

「職場では周りから『首なんか赤いよ』『キスマーク?』と言われることもあって。その度にそんなんじゃないしって隠したり…。何気ない一言が辛かったです」

常に人の視線を意識する生活は精神的にも影響を及ぼすように。
自分に自信が持てず、恋愛面でも悲観的な考えになってしまったそうだ。

「ちょうどその頃、職場の先輩だった今の旦那さんとお付き合いを始めたので、私の肌を見て気持ち悪いって思わないか正直不安でしたね。『なんで今なの』と思うぐらい、その時に限って一番症状がひどくて。 『こんな肌じゃウェディングドレスが着られないかも』『子供に遺伝しちゃったらどうしよう』とか、悩みは尽きませんでした

「ありがたいことに旦那さんは私の肌を理解し、親身に相談にも乗ってくれて、自分では届かない背中のケアも手伝ってくれました。ただ、『また掻いているよ』とか言ってくれることに対して、感謝する反面『私の気持ち、わからないでしょ?』と素直に受け止められないこともあって…。とにかくかゆくて、その後どうなるかなんて冷静に考えられませんでした」