更新日: 2021/12/9

【前編】2歳からのアトピー人生。汚い!にショック。「どうして私だけ…?」改善した今伝えたいこと。

幼少期からアトピー症状に悩んできた広瀬さん(41)

彼女はアトピー性皮膚炎により、掻きむしって黒ずみになったり、汚い!うつる!とイジメられ、気持ちも暗くふさぎ込んでしまった壮絶な過去が。

そんな彼女だが「アトピーだったとは思えない!」と言われるまでに今は落ち着いているのだという。同じように悩んでいる方の力になれたらと今回快く取材に応じてくれた。

心無い言葉が、本当に辛かった

私は小さい頃からアレルギー体質で、2歳でアトピーを発症しました。

幼稚園に上がるころには、ひじ裏、ヒザ裏、特に首がひどくて。小学校の時はさらに悪化しちゃって、全身ケロイドみたいになってしまってましたね…。寝るときは、無意識にかきむしっちゃうから、包帯でぐるぐるまきにするほど。普通の皮膚じゃなかったんです。

食べ物も、パッチテストをしたら、全部に反応しちゃったほどアレルギーがあって、卵や甲殻類など、食べられないものが多かったですね。だから小学校も特別給食をだしてもらってて。当時は珍しいから、周りから「ずるい!」と言われることもありました…。

そんな状態だったから、実は小学生の頃はずっといじめられてて…。

誰がみても分かるほどアトピーがひどかったせいで、学校にいっても「汚い!移る!」と、ばい菌扱い。

しまいには「あの子にさわるとうつるわよ」っていう親御さんもいたみたいで、母が先生に注意してくれてたみたい。

でも、先生も何も言ってくれなくて、「あーやっぱり理解してくれないんだな…」って。

イジメは、小学校の卒業間近まで続き、「どうして私はほかの子たちと違うの…?」と泣きながら母に聞いたこともあるほど、人生で一番つらい経験でした。

ストレスと睡眠不足でアトピ―再発。

そんなつらいアトピー人生も、中学、高校と成長する過程で少しずつ落ち着いていたんです。でも社会人になったら一変…。

公私ともにストレスが多かったせいで不眠症になってたんですよ。

寝付けず、やっと眠れても眠りが浅くて睡眠時間は2~3時間くらい。疲れもとれず、日中は眠気や倦怠感、片頭痛、体中の痛がゆさがあって、常に絶不調な状態。

そんな状態が続きアトピーが再発しちゃったんです…。

一番ひどかったのは顔。お岩さん状態で両目はれて、開かなくなって、膿んで…。

体も掻きむしって血が出て「痛っ!!」を繰り返し、肌はガサガサで。風があたったり、水がかかっただけでも染みちゃって、完全にステロイドが手放せない状態に逆戻り。ショックでしたね。

どうしようもできないストレスをぶつける先もなくて、さらに眠れず、肌もボロボロの悪循環。

もう自分にも自信が持てなかったです。

当時付き合っていた彼氏からも体の事言われちゃうこともあって、母に『何でわたしばっかり』『何でこんな風に産んだの!』って言ってしまう始末。母はごめんねって一言。ショックだったと思います…。

職場でも、「なに、その顔?」って距離を置かれる感じがありましたね。仕事中も眠くて、半分ふらーってなっちゃって、怒られたことも(笑)

そんな状態なので、おしゃれなんて当然できなかったです。メイクもできないからすっぴん。肌が出る洋服は着られないし、アクセサリー類も一切つけられなかった。プールや海も憧れでした。海だと塩で余計にひどくなっちゃうから、行っても砂場の日陰で、服を着て待っているっていう。何も楽しめないっていう感じ。

何もかも制限だらけで、この状況をなんとかしたい、「他の人と同じようにメイクも、おしゃれもしたい!」とその時そう思ったんです。

今はかなり改善されて、人並みにできることが増えたおかげで前向きに過ごせるようになったんですよね。体質改善の大切さを実感しました。